フランス出身アメリカ・ロス在住デュオPearl & The Oystersが、9月20日に5作目となるアルバム『Planet Pearl』をリリースする。
彼らはフランス・パリの芸術系高校で出会い、70年代のジャズと90年代のスペースエイジポップへの音楽的趣向が一致し意気投合する。公私に渡り人生のパートナーとなり、フランスからアメリカへ移住、その後フロリダからロスへ拠点を移す。3枚のアルバムをリリース後、2023年にロスのレーベルStones Throwと契約、アルバム『Coast 2 Coast』をリリースした。
『Coast 2 Coast』から1年5ヶ月ぶりとなる『Planet Pearl』は、テーマが地球外のもので、「地球に取り残された漂流宇宙探検家の視点」、それに通ずる「どこに行っても文字通りの部外者」という観点が置かれている。テーマだけを見るととても重く悲観的なイメージになるが、Juju(=Juliette)によるファンタジー風の表現で楽観的にも思える。収録曲”Cruise Control”では「夢」を別の惑星と置き換え、毎晩限られた時間だけ毎回違う宇宙で過ごす。そしてなぜ目覚めのシステムが毎回違う?Flowerland以来、気にしてないかもしれない=アルバム『Flowerland』が2021年リリースなのでロスに移住してから気にしなくなった、ロスが今の居場所としてとてもマッチしている、とも取れる。
サウンド面では、『Coast 2 Coast』は総じてミディアムテンポのAOR/ソウル/ファンクで、グルーヴ感たっぷりのベースと、キーボード/シンセがフィーチャーされたラウンジポップス。大人がリラックスムードで楽しむような、太陽に反射するキラキラした海や沈みゆく夕日をビーチで眺めるような優雅な雰囲気があった。
『Planet Pearl』で先行公開された3曲から感じ取れるのは、テンポアップでドラミングがアグレッシブに、Jujuのボーカルがフィーチャーされたことにより彼ら史上「最もポップ」で「アクティブ」な印象を受けた。Jujuの歌い方も『Coast 2 Coast』では透明感のある声で上品に歌い上げていたのが、『Planet Pearl』ではコミカルで明るく楽しいJujuのパーソナリティが垣間見えるような歌い方がポップ度を高めるのに一役買っている。個人的には”Cruise Control”が始まってすぐ、シュガーベイブが頭に浮かんだ。懐かしくも新しい、そして多幸感をもたらしてくれる。
日本国内では、細野晴臣ファーストソロアルバム『HOSONO HOUSE』50周年記念として行われている「HOSONO HOUSE COVER PROJECT」の参加アーティストにも名を連ねており、細野晴臣やYMO、その時代における日本のニューミュージックからの影響も彼らの作品から感じ取れるだろう。
ライブはアルバムリリースツアーとして、9月下旬から11月にかけてサポートアクトにGinger Root、klark sound、Gabriel da Rosaを迎えてUSツアーを行うことが発表されている。
2024年に出演/予定のフェスティバルは以下のとおり。
- ESNS(オランダ)
- Joyland Festival MAR ’24(インドネシア)
- Chez Hubert Festival(フランス)
|| Pearl & The Oysters
country : France / Paris >>> US / Los Angeles
members :
- Joachim Polack
- Juliette Pearl Davis
discography :
- Pearl & The Oysters [2017]
- Canned Music [2018]
- Flowerland [2021]
- Coast 2 Coast [2023]
|| Release Information
『Planet Pearl』 / Pearl & The Oysters
- Side Quest
- Halfway Where?
- Together, Alone
- Photoropic
- Cruise Control
- A Planet Upside Down
- Ripples
- Big Time
- Trianglar Girl
- Feed the Meter
- I Fell Into a Piano
- 4D
- Mid Ciry
produce : Pearl & The Oysters
release : 2024/09/20
format : digital / Vinyl
label : Stones Throw Records
shop : bandcamp
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