Monthly Recommend – SEP 2024

1stアルバムから1年経たずにリリースされた2nd。アンニュイな表情を見せる曲や颯爽としたキャッチーな曲までを飄々と歌う。日常の内省を時に大胆に、時に繊細なアレンジを感情の起伏に見立てて彼女の人間味を垣間見る。

イギリスで要注目ソウルポップSSWのデビューEP。ジャズ、ソウル、ブルースなどの高級なアレンジが彼女の特徴的な歌声をこれ以上ないほど引き立てている。極上の時間は短く（約18分）、”Remeber Me”の後も次に続くような気がして、また再生ボタンを押す。

ロンドン拠点のクリエーターのデビューミックステープ。作品ごとに声色や歌い方を使い分け、モードのチャンネルを変えられる表現者。本作は1アイデアの構想を発展させ、軽やかなビートトラックに乗る美メロと多重コーラスに魅了される。

リハスタジオでのライブ録音のような質感とメモ書きのようなラフさが逆に他の新譜からは浮いていて思わず聴き入ってしまった。解像度の低さが情報量をカットダウンして生のバンドの音を味わうのみ。

印象が決まったらその瞬間、別の空間へワープさせられたかのようにコロコロと展開を変えてこちらの予測を裏切ってくる。60sの雰囲気を持ちつつ現代のインディーポップへの変換に成功した作品。

東京拠点の4人組。インディーロックをフォーマットに、オルタナティブなコードやリズムが巧妙に組み込まれ懐かしくも新しいギターロックとして確立させている。力強いサウンドと感情を全開にするボーカルも高揚感をもたらし、曲のムードを一気に引き上げる。

High Vis、B L A C K I Eなど全曲様々なコラボレーターをフィーチャーしたアルバム『CORPUS II』の後半にあたる本作はハードコアやパンクの枠を超え、インタストリアル、ヒップホップ、エレクトロバンジョーとエレクトロが融合したロックでコンセプトアルバムとして革新的な作品集となっている。

ロンドン拠点の6人組。聴いた瞬間に意識を持っていかれるメロウなオルタナティブサウンドは初期のRadioheadを連想させるボーカルとフックの効いたメロディでポップさもありつつ絡み合うリードギターの主張が強烈な印象を残していく。

オランダのPelle Bastによる音楽プロジェクト。温かみのあるサウンドからは実家のような安心感や都会の喧騒から抜け出したあとの開放感がある。キャッチーなポップセンスが詰まった1曲。

今夏はフェスで大忙しのSoft Launchの新曲。イントロから最後まで裏切らないレトロフューチャー・ファンクのビートに撃ち抜かれる。演奏力の高さに若さを疑うが、サビやコーラスにチーム感と少しのギャング感がにじみ出る。

ブライトンの4人組。Teenage FanclubのメロディとDinosaur Jr.のギターの組み合わせでゴージャスなサウンドが天にも昇る気分にさせてくれる、極上のポップソング。今秋にEPがリリース予定。

ロンドン拠点のSSWのAnna Friedberg率いるバンド。スリーコードでワンアイデアのシンプルな展開ながらシーンごとに違った景色が見えてくる。ささやくようなボーカルが哀愁感漂う。11月にアルバムリリース予定。